調査の概要
全国一斉調査の背景
 近年、河川や水辺など身近な水環境の保全や修復に関する市民の意識が高まっています。市民や学校の子どもたちによる身近な川の一斉調査は1980年代の半ばから、多摩川・荒川の流域や霞ヶ浦・琵琶湖の流域など全国各地で行われています。しかし、調査の方法や項目などは必ずしも統一されておらず、水質の測定精度も十分に保証されていません。このような多くの結果を有効に利用するためには統一的な調査マニュアルを作成し、測定精度の管理システムと全国各地の結果を比較できるデータベースを確立することが重要です。
 多くの市民や学校の子どもたちが統一的な調査マニュアルにもとづき、身近な水環境を全国一斉に調査し、その結果をわかりやすいマップで表現することで、全国の状況が一目でわかり、身の回りの環境に関する市民の理解と関心がさらに深まることが期待されます。そのため全国で水質調査を実践している市民団体等が国土交通省および財団法人河川環境管理財団と連携して、全国の河川や水辺など身近な水環境の水質を一斉に調査し、全国の水環境マップを作成することにしました。
 「身近な水環境の一斉調査」により多くの河川や水辺の様子や水質などの現状が把握できます。一斉調査は当日の天候にも影響されますが、さらに継続して実施することにより水環境の変化やその原因などが明らかになります。市民が自ら水質を調査し、水環境の実態を明らかにすることにより、その保全と修復に関する今後の活動に発展することが期待されます。
「身近な水環境の一斉調査」は2004年6月に開始され、今後も年に1回継続される予定です。このような調査をとおし水環境に対する市民の理解と関心がさらに高まり、多くの地点で調査が実施されることを期待しています。
 
次回の調査実施
  調査の目的と意義